MEMS技術の紹介

(1)圧電駆動アクチュエータ

約600um×600umのカンチレバ例

概要

2層のPZT膜およびSiO2膜で構成したバイモルフ型アクチュエータ

特徴

低消費電力 圧電体を駆動材として用いることで、消費電力はnWレベルです。
両側駆動可能 独自の2層PZT膜構造で、両側に駆動することが可能です。
片側で、数10umの駆動が可能です(両側駆動ではその倍)

高い形状安定性 環境温度変化での変形を、非常に小さく抑えました。
環境温度が100℃変化した時でも、アクチュエータ先端の変位は1um以下です。
変位の検出が可能 2層の圧電膜を、駆動用と検出用に用いることで、アクチュエータの位置の検出に応用できます。
センサや振動発電等、
受動素子としても使用可能
カンチレバの変位を電圧として取り出すことで、センサや振動発電素子として用いることが可能です。
2層の圧電膜を有することで、高い電圧を取り出すことができます。
100um以上の変位が可能です。

おもりと組合せ、加速度検出素子とした例

応用例

  • 可変容量
  • ミラーデバイス
  • 加速度、ジャイロ等、各種センサ類
  • 振動発電

など

(2)熱駆動アクチュエータ

約600um×600umのカンチレバ例

概要

SiO2膜、金属膜、ヒータで構成した、バイモルフ型アクチュエータ。

特徴

大変位量 数Vの印加で、数10umの駆動が可能です。
高い機械的信頼性 一億回以上の駆動が可能です。
量産実績 弊社テスタ向けに、量産実績あり
電気学術振興賞受賞 本アクチュエータを用いたMEMSデバイスにおいて、第64回電気学術振興賞(進歩賞)
(平成20年電気学会)を受賞しました。

応用例

  • ミラーデバイス
  • 温度センサ

など

(3)Siカンチレバ

概要

Siの片持ち梁の先端にめっき積層構造を形成したプローブ針

特徴

  • Si深掘りによる梁形状の形成
  • 厚膜塗布したレジストを用いためっき構造
  • 機械加工装置を利用した微少構造物のチルト切削加工

応用例

  • SOIウェハの使用で、Siの梁形状が形成可能です。
    成膜されたSiO2などを用いた梁形状やメンブレン構造が形成できます。
  • Siへの貫通ホール形成ができます。段差部へのホール形成も可能です。